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【アート】瀬戸内国際芸術祭2022 2泊3日の旅(犬島編)

先日、前々から行きたいと思っていた瀬戸内国際芸術祭へ行ってきました。

この芸術祭は2010年から3年に一度開催されており、今回は5回目になります。瀬戸内海の大小の島々が会場となっており、作品やその島の歴史などを学んだりすることができます。テーマは「海の復権」となっています。

海の復権

「島のおじいさんおばあさんの笑顔を見たい。」-そのためには、人が訪れる“観光”が島の人々の“感幸“でなければならず、この芸術祭が島の将来の展望につながって欲しい。このことが、当初から掲げてきた目的=『海の復権』です。

有史以来、日本列島のコブクロであった瀬戸内海。この海を舞台に灘波津からの近畿中央文化ができたこと、源平、室町、戦国時代へとつながる資源の争奪の場であったこと、北前船の母港として列島全体を活性化したこと、朝鮮通信使による大切な大陸文化の継続した蓄積の通路であったことは、その豊かさを物語るものでした。しかしこの静かで豊かな交流の海は近代以降、政治的には隔離され、分断され、工業開発や海砂利採取等による海のやせ細りなど地球環境上の衰退をも余儀なくされました。そして世界のグローバル化・効率化・均質化の流れが島の固有性を少しずつなくしていく中で、島々の人口は減少し、高齢化が進み、地域の活力を低下させてきたのです。

私たちは、美しい自然と人間が交錯し交響してきた瀬戸内の島々に活力を取り戻し、瀬戸内海が地球上のすべての地域の『希望の海』となることを目指し、瀬戸内国際芸術祭を開催しています。5回目の芸術祭となる瀬戸内国際芸術祭2022においても、これまで同様、海に囲まれどこからでもアプローチでき、農・工・商が混在した原初の人びとの存在を教えてくれる瀬戸内の島巡りを通し、この先地球上に人が生きること、展望を持つことを考えながら、作品を展開していきます。

瀬戸内国際芸術祭

瀬戸内海には何年も前から行きたいとは思っていたのですが、スケジュールを立てるのが大変なので先送りにしてきました。

というのも、移動の手段は基本的には船となり、見たい作品や行きたい島を決めた上でいかに効率よく回ることができるのかを船や電車のダイヤを見ながら計画を立てなければならず、なかなか重い腰が上がりませんでした。そんな人は、海上タクシーを自分で手配をしたり、ガイド付きのオフィシャルツアーを申し込めば良いのですが、金銭的な面やツアーの時間にも縛られるのがあまり好きではないのでパスしてきました。

今回は、事前にデジタルパスポートを購入することで行かざるを得ない状況を自分自身で作ることで実現しました。

この芸術祭の全ては、とても一度では回りきれません。今回は「ベネッセハウス」「豊島美術館」「犬島製錬所美術館」の3カ所を訪れることにします。それぞれ直島、豊島、犬島にあり、全て異なる島です。公式ガイドブックなどを駆使しながらスケジュールを立てて、いざ出発です。

2泊3日の予定でしたので、1日目に犬島、2日目に豊島と直島、3日目に直島と回ります。宿泊先は、1日目は宇野港、2日目は直島のベネッセハウスの予定です。

それではまず1日目、犬島へ向かいます。本州側からは宇野港と宝伝港から犬島への船が出ています。

当初、宇野港から直島へ渡り、直島から豊島経由で犬島へ向かう予定でしたが、新型コロナの影響で運休に宇野ー直島間が運休に。公式アプリでは、そういった情報を随時確認することができるので、数日前からチェックしておくことが必須です。

ということで、急遽予定を変更し、宝伝港からの船で犬島へ向かうため、岡山駅からバスで宝伝港へ向かいます。1時間ほどで宝伝港へ到着しました。宝伝港だけに限らず、他の港でも芸術祭に合わせた案内所が設置されています。バスへの乗り継ぎを考慮した案内がされていたり、係の方もとても親切です。

宝伝港案内所

到着後、まずはチケットセンターに向かいます。そこにはカフェが併設されているので昼食には困りませんが、出来ればお弁当などを持参すると良いと思います。今回は岡山駅で駅弁を購入しました。また、島内ではゴミを捨てることはできませんので、自身で持ち帰ることになります。

また、荷物を入れるロッカーも用意されていますが、スーツケースは入りませんので注意が必要。入らないサイズの場合は、チケットセンターの受付で預かってもらえます。

腹ごしらえもすんだので、犬島製錬所美術館へ向かいます。細かい説明は省きますが、明治時代にわずか10年しか稼働しなかった銅の製錬所の遺構を美術館へと再生したものです。

この黒っぽいレンガは、銅を精錬する際に発生するカラミを使用したものだそうです。

緑に覆われている煙突などを見ると長い年月が経ったことを感じさせます。奥に進むと発電所跡に辿り着きます。ここは、以前行った新居浜市にあるマイントピア別子も同じような感じだったことを思い出しました。

続いて、家プロジェクトを回ります。ざっと写真で紹介します。

名和晃平「Biota (Fauna/Flora)」
荒神明香 「コンタクトレンズ」
オラファー・エリアソン 「Self-loop」

島をぐるっと回ってチケットセンターへ戻ってきました。植物園は行きませんでしたが、およそ2時間半くらい掛かりました。船の時間まで余裕があったのでカフェでお茶をすることに。

チケットセンターのカフェで頂いたチーズケーキ

犬島ー宝伝港の船は本数こそ多いのですが、そこから岡山駅へ向かうバスの本数は1時間に1本程度しかないので、うまく乗り継がないと待ち時間がかなり長くなることがあるので注意が必要です。

岡山駅へ戻り、早めの夜ご飯を食べて電車で宇野港へ向かいます。約1時間で到着しました。。宇野駅の駅舎は白と黒のモノトーンで装飾されていました。

エステル・ストッカー

宇野港周辺にもいくつか作品があるのですが、すっかり陽が落ちてきていたので、翌朝に見ることにしました。

アイシャ・エルクメン 「本州から見た四国」

夜は、近くの瀬戸内温泉たまの湯で疲れを癒しました。いきなり船の欠航のトラブルがあったものの、予定通り犬島を散策することができ1日目は終了しました。

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